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ジャカルタ・トピックス_Agustus2017   by  A.K.I

2017/08/01 08:30

ジャカルタ・トピックス_Agustus2017
by A.K.I




 日本から、南国よりも暑そうな猛暑の便りも聞こえてくる昨今ですが、暑いのがベースであるジャカルタは当然ながらどこまでいっても夏です。雨季と乾季の2つの季節があると一般的には言われているものの、今年も引き続き異常気象と見え、カラッとした乾季の様相は無く、さすがに雨季に頻繁に聞かれた豪雨による被害などのニュースはなくなりましたが、時折りの雨を含めなんだかどんよりとした空模様が続いています。朝の靄は、霧なのかスモッグなのかと気になるところではありますが。

 2ヵ月毎にホットな情報をお届けしている”ジャカルタ・トピックス”。最近タイムリーに盛り上がっている出来事や、身の回りで実際に感じられた変化や気づきを今月もピックアップ。ちょっぴりジャカルタの”今”を感じてみてください。


1.変わらぬ深刻な渋滞事情
 


 ムスリムの1ヶ月間の断食(ラマダン)も明け、6月25日の断食明け大祭(レバラン)を祝う長期休暇も終わり、人々の生活リズムもすっかり日常を取り戻しています。
 レバラン休暇の帰省(ムディック)は今年もインドネシア全土で3,000万人近い人々の大移動となったようで、深刻な大渋滞が各地で発生したもよう。少しでも混雑を緩和・分散させるために、直前の6月15日になって「6月23日(金)を新たに有休取得奨励日とする」と国が定めた効果は見られたとのことですが、なんとも休暇日が突然決まるというあたりも、計画的に段階を踏む日本人には驚きのインドネシアらしさです。
 渋滞緩和のために毎年この時期に向けて高速道路が新たに開通されたり、料金所が整備されたり、交通網の発達にも一躍買っている年間行事の一つとも言えるこのムディックですが、長時間の立ち往生による疲労や脱水で死者が出るなど痛ましい事故も散見され、道路・鉄道・空路・海路全てで年々改善策が図られ、事故や死傷者数も年々減ってきてはいるとのことですが、まだまだ課題も多いまさに命がけの大移動です。
 
 帰省する人々で大混雑する周辺道路の状況をよそに、唯一レバランの時期だけは閑散とするジャカルタ市内も、今やすっかり人々が舞い戻り、日常を取り戻して日々いつもながらの大渋滞です。
 昨年8月30日より正式導入された主要道路での奇数・偶数規制(平日7:00-10.00 / 16:00-20:00)も早1年近くが経とうとし、残念ながら渋滞緩和効果はあまり見られていないようではありますが、当初規制が周知されておらず違反者が絶えなかった状況も、ようやく周辺道路に規制道路をアナウンスする看板が設置されたりもして、そういった意味で制度としては定着し落ち着いてきたように感じられます。

 そんな大渋滞や、ジャカルタへの一極集中・地方との経済格差を改善すべく、首都機能を地方へ移転する話が取りざたされています。候補地はジャワ島から離れ、カリマンタン島・中部カリマンタン州パンカラヤ市。地震など自然災害が起きにくい地形ということでも注目されているエリアですが、日本人にとってはこれまた馴染みのない土地。今後この話はどうなっていくのか、大いに気になるところです。


2.メラ・プティで祝う独立記念日



 来る8月17日は、インドネシアの独立記念日です。レバランが終わったかと思いきや、街中に翻るインドネシア国旗メラ・プティ(赤・白)の旗や弾幕があちこちで増えてきて、方々で記念日を迎える準備が始まり、また少し高揚した空気が漂い始めています。
 300以上とも言われる民族からなるインドネシアでは、”多様性の中の統一”ということが繰り返し叫ばれますが、諸国の支配を退け立ち上がった、一つの国としての誇りと団結を見直す大変重要な日の一つという認識が色濃く伺えます。



 今年のこの晴れの日に正式開通を予定している、スマンギ環状高架道路とトランス・ジャカルタ(首都圏専用バス)の専用高架路線。スマンギ環状高架道路については、大混雑のスマンギ交差点の渋滞をさらに悪化させていたと言わざるを得ない建設工事がようやく完了し、7月28日から試験運用が無事開始されました。交差点を通過しない迂回路として、この道路の渋滞緩和への効果が期待されます。一方、トランス・ジャカルタの高架路線については、ジャカルタ誕生記念日の6月22日の開通を予定していたところ、安全基準不備を指摘され引き続き改善を急いでいるという状況。安全性は最優先の上で、晴れて独立記念日に開通できることを祈りつつ。

 少々脱線しますが交通網の新たな運用の話題ついでに、日常的交通状況もさることながら、我々日本人にとって待ち遠しいアナウンスであった、ANAのジャカルタ↔羽田便増便の運行はいよいよ8月1日から。ジャカルタ朝発→羽田夕刻着の便と、羽田夜発→ジャカルタ早朝着の便が追加され、従来とは異なる時間帯が選択肢に加わったということのメリットは、利用者にとってなかなか大きいのではないでしょうか。


3.アジア大会に向けての整備着々と



 いよいよ1年後に迫った、インドネシアのジャカルタ特別州と南スマトラ州パレンバンにて開催される、第18回アジア大会(2018年8月18日~9月2日)の会場整備が粛々と進められている状況が見聞きされます。ジャカルタ市内では特に、ブンカルノ競技場の大改装が行われていて、周辺の囲いにはアジア大会の開催を告げる ”2018.8.18” ”18th” と、なんともゴロの良い数字が並ぶシートが張り巡らされています。



 ちなみにこのブンカルノ競技場周辺、現在の様子はこのように無機質なほどにがらんとしていますが、ほんの2年前は周囲をぐるりと植木屋さんが取り囲む、ちょっとした都会のオアシス的場所でした。





 街中の緑化としては良い雰囲気を醸し出してはいたのですが、実際には歩道にあたる場所が占拠されていた状況で、昨年5月頃からこれら植木の撤去が順次行われ出したのですが、きっと長きにわたりその場に並べられていたのでしょう。しっかりと地面に根を張っていたことがうかがわれる植物が掘り返され、しばらくの間植物の根や鉢のかけらなどが辺り一面に散らばり雑然とした状況が続いていました。現在のすっきりとしてしまった風景を見ると、植物が目を楽しませてくれた以前の景観が恋しくも思えますが、人が歩行できない歩道ではやはり、人々が集うイベント会場エリアとしては不適切であったことは間違いありません。

 また、ジャカルタとパレンバン両エリアで共に、アジア大会までの開通を目指して競技場間をつなぐ鉄道LRT(次世代型交通システム)の建設が進められています。当初発表のあった完工予定が案の定少しずつ先に延びている感じがありますが、56年ぶり2度目となるインドネシアでのアジア大会開催が、大会のみならず交通網や設備等含め問題なく運営され成功することを願ってやみません。


4.セブンイレブン全店舗閉鎖



 日本でもおなじみのコンビニエンスストア、セブンイレブンが6月30日をもって、インドネシア内全店舗閉店となりました。2009年にインドネシアでの1号店がオープンしてから、2014年までは順調に店舗数も増やしていたそうですが、2015年4月に制定された酒類の販売規制により、コンビニなどミニマーケットでのビール等酒類の販売が禁止されたことから収入が落ち込み、競争力を失っていった結果であると言われています。

 営業されていた時の店舗は、街角の一つの風景として気にも留めずに視界を流れていたのですが、まだ取り外されずに、光が灯ることなく残されている馴染みの看板とがらんとした店舗が、今になってやたらと目に留まります。気になりだすと意外と目に着く場所にいくつもあって、この利便性のよさそうな立地でも生き残りは難しかったのかという驚きと共に、なんとなく知人がいなくなってしまったかのような一抹の寂しさも覚えます。
 ローカル系のミニマーケットは好調な反面、ローソンやファミリーマートなど日系のコンビニも苦戦しているとの話もあり、馴染みのある店舗にはやはり頑張って継続してほしいなぁと思ったりします。


5.新学年開始は7月から



 7月の上旬、道路が地元の人々でえらく混雑していて、何事かと運転手に尋ねると、ちょうど小・中・高校で新学年が始まった日で、送り迎えの車で渋滞しているとの返答。日本では桜の咲く4月が新しい年度の始まりですが、インドネシアではどういう区切りなのか、一般的に学校は7月始まりだそうで、しかも開始日は全国一斉ではなく、各学校や自治体によりまちまちだったりもするそうです。
 なお、この日のみならず、お昼頃学校の周辺にはこれまた車やバイク、バイクタクシーのオジェクまでもたくさん待機していて、どうやらジャカルタ市内の学校では送り迎えが通常の模様。授業は昼までなのかと話を聞くと、その分朝が早く7時から授業開始とのこと。事情がどうやら日本とは大きく異なるようです。
 
 学校事情はさておき、子供から大人までバイクを中心とした乗り物移動を主とするジャカルタの生活。先日とある機関が実施した”1日平均歩数調査”によると、調査対象111ヶ国中でインドネシアが最低値だったとのことで、いかに”歩かない国”もしくは”歩けない国”であるかという事実を、改めて実感しました。私自身も、日本では1日1万歩目標レベルにそれなりに日々歩いていたのですが、ジャカルタでの車生活では万歩計の値が激減。健康維持のためにも、適度な運動の機会を意識的に作るよう心掛ける必要性をひしひしと感じます。


<まとめ>
 昨今のジャカルタ事情、いかがでしたか?インドネシア全般の話題としても近年、道路・鉄道・空港などの新規建設・開業に関するものがひっきりなしに聞かれ、発展していく国としての変化と勢いを感じます。写真をあげたブンカルノ競技場周辺のように、ほんの1~2年で町の様子もどんどん変化していきます。タイムリーにこの大きな変化の渦の中に暮らす身として、ほんの一瞬で過ぎ去ってしまうかもしれないこの異国の地の状況を、見逃さず少しでもたくさん捉えていきたいと思う今日このごろです。
 

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