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バリ島の今~バリ人の生活~  by  じゃかナビ記者

  • 7月16日(木)- 2015年

バリ島の今~バリ人の生活~

バリ島は別名、「神々の棲む島」と呼ばれていて伝統文化を守り、昔ながらの方法で人々は暮らしているかと思われがちですが、最近のバリ島には近代化の波が押し寄せています。昔ながらの暮らしに近代的な物が入り、人々の暮らしは少しずつ先進国に近づいています。しかし、まだまだ昔ながらの方法を使っているので、新旧がごちゃ混ぜになっていて不思議な感じです。
 
今回は、現在のバリ島と、バリ人の暮らしを紹介します。
 

バリ人の1日

バリ人の1日は夜が明ける前に始まり、朝は日の出前に起きます。バリ人の1日は朝が早いのです。外が薄暗いうちから市場に行き、食材を購入します。買い物を終えて家に帰るのが6:30~7:30分頃で、そこから朝食作りです。朝食を終えると、こども学校に送り出し、神様へのお祈り、家の掃除を午前中に行いそれが終わる頃には昼食の時間になります。
 
昼食を終えると、町内の集まりやお寺へのお参りと午後も忙しく過ごします。この後は、まだ明るいうちから沐浴をし、日が落ちる7時頃から夕食を食べます。朝早く起きるため、寝る時間も早く、就寝時刻は9:00~10:00頃でした。


朝の早い時間帯には、路上でも市場が開かれている事があり、朝の早い時間の方が、食材は新鮮で、品物の種類も多い傾向にあります。
 

貧富の差

日本では、貧富の格差が拡大しそれが社会問題になっていますが、バリ島の貧富の格差は日本とは比べものにならない程すさまじく、日本人の感覚からすると想像を絶する程度のものです。
 
大きなプールの付いた立派な門構えの建物があり、ホテルかと思いました。「このプールはいくらで使用する事ができますか?」と尋ねると、使用人が「これは人の家なので、料金を払っても使用できません」と返答がありました。ホテルと間違えるような家は、日本ではまず見かける事はありません。バリ島のお金持ちの家はそれくらい豪華なのです。
 
その一方で、バリ島の田舎では、水道が整っていないので、茶色い水の流れる明らかに衛生上問題のある川で沐浴をする人や、お金が無いので学校に行くことのできないこども達も数多くいます。
 
お金持ちは桁外れにお金を持っていて、貧困層は基本的な生活すらままならない状況には愕然としました。


地球の歩き方にも掲載されている「ナクラ・ファミリアール・イン」という民宿の様子。お金を持っている家では、お手伝いさんを雇っていて、ここには2~3人の従業員が居ました。お金のある家ではお手伝いさんを雇う事が多く、格差を感じました。
 

アンバランスな近代化

日本や欧米からバイクや家電製品などが輸入されてきたせいか、街にはバイクや車が溢れ、インターネット環境の整備も進んでいます。その反面、生活インフラはまだまだ不十分で、ウブドの中心部であっても電線が引かれていない家がたくさんありました。


廃材を使ってかまどで料理をしている様子。バリ島ではガスの普及率が低く、かまどを使っている家庭が多く、日本昔話に出てくるような調理方法を見る事ができます。


その一方で、バリ島の道路には、日本人の若者が買う事をためらう程の値段がする普通車が走っていて、バイクの量は多く、道路を横断するだけでも苦労する事もありました。


バリの家庭では、テレビ・PC・タブレット端末が普及し始めていて、僅か2歳の子供がタブレット端末でのゲームに没頭している。また、テレビも長時間つけられていて、テレビが子守の代わりとして使われていた。
 
この家だけではなく、他の家もこんな感じだったので、テレビやゲームがこどもに悪影響を与える事を母親たちはまだ分かっていないと感じました。
 

まとめ

先進国の商品や技術が入ってきて、人々の暮らしが便利になる事は良いことだと思いますが、急激すぎる技術の導入で、「歪が生じているのでは?」と感じさせられる出来事がありました。過度な資本主義経済が、バリ島独自の素晴らしい文化や自然を壊してしまうのではないかと心配です。