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《イベントPickUp》2017年8月10日~9月17日:ジブリの世界ジャカルタ展  by  A.K.I

  • 8月15日(火)- 2017年

《イベントPickUp》2017年8月10日~9月17日:ジブリの世界展

The World of Ghibli Jakarta Exhibition
~ジブリの世界ジャカルタ展~



 インドネシアにジブリがやってくる!これまでの日本や台湾での展示会と比べても”世界最大規模””東南アジア初開催”ということで期待度の高かった本展示会がいよいよスタート。
 
しかし、なんと!開幕の8月10日に展示作品の製作が間に合い切らないままの開始となってしまい、前売りチケット購入者で早々に来場した人々には、再入場バウチャーが配られるという事態に。できたものから順次オープンしていくといった”ソフトオープン”がインドネシアではよくあることではありますが、流石にこの手の展示会で、展示物が70%しか完成していないというのは驚きの事態です。8月12日の時点で確認したWebサイトには、下記のような画面が。



 入場チケットが約¥3,000と、インドネシアでのエキシビションとしては高価なだけに、初日には不満をあらわにした人々も当然少なからずいたようです。個人的にも、これまでジブリ作品はもちろん楽しんで観てきてはいるものの、正直なところ大ファンというほどではないので、このお値段はちょっとどうかと思いはしたのですが、異国の地で、日本のアニメーションという一つの文化が、このような展示会として盛大にお披露目されるということが、やはりとても凄いことだと思え、見逃してはいけない気がして、また、あまのじゃくな私は、未完成の製作現場が見られたらそれはそれで逆に面白そうでは?とも思い、週明けの14日、観に行ってきましたのでレポートします。



 まず会場ですが、"The Ritz-Carlton Jakarta"と書かれていると、一流ホテルで私などはなんだかひるみますが、Pacific Placeモール内のエスカレーター(HERMES, LOUIS VUITTON, TIFFANY, PRADAなどがある側) を上がってLantai 4(=4階 ですが、地上階がGなので、実質の5階です)から、直接会場となっているBallroomに入ることができます。



 チケットを事前にお持ちの場合は、ホール入り口のセキュリティー・ゲートをくぐってそのまま会場入り口へ。チケット購入の必要がある場合には、エスカレーターで一つ下ってLantai 3、”Batik Keris”の前を通りすぎ直進した突き当たり右手に、チケット取り扱いスペースが設けられています。場所の案内が無くてややわかりづらかったので、会場スタッフに案内してもらい、ついでに尋ねたところ、今後4階の会場入り口でも購入できるようにすると言っていましたが、何しろ会期に準備が間に合っていない状況で、不確定要素が多いようですので、チケット購入が必要な際には、まずは4階の入り口で売り場をご確認ください。ご参考まで、3階のチケット取り扱いスペースの写真です。パソコンの置かれた机が並んでいるだけの場所です。



  代金支払い後、チケットはメールで送られてきて、会場入り口でメールの画像を提示。入場確認には、インドネシアで良くあるスタイルですが、手の甲にスタンプが押されます。

 
会場に入ると!これはなかなか感動します。この規模感、予想以上です!この規模なら製作に時間がかかっても仕方がない、とつい思ってしまうくらい。もちろん、会期に間に合わなかったのはまずいですが、計画的にというのがどうにも苦手と思われるこの国の国民性も理解した上で、もしくは、いろいろな手続きに時間がかかり過ぎる日本サイドの問題もあったのか、その両方なのか、今後の日イ間の共同プロジェクト進行時の課題が浮き彫りになって、ある意味良かったのかもしれないという気さえしてきます。

 セルフィー好きなインドネシア人に合わせてか、展示作品は写真撮影可です。なので、素晴らしい出来の作品の写真を一挙公開したいところですが、そこは行ってのお楽しみにしていただきたいという気持ちと葛藤しつつ、一部雰囲気をお伝えする程度の写真を掲載します。




 平日の早い時間に行ったからか、未完成情報が出たため私のような物好きしか足を運んでいないのか、会場内はまだ開場前かのように観客よりもスタッフが多いくらい。そのおかげで、いろいろ質問してみると、日本語ができるインドネシア人スタッフもいて丁寧に説明してくれました。



 ”ネコバス”の毛のフサフサ感や、”オーム”の赤く光る目や動く食指など、映画の中から正に飛び出してきたかのようなキャラクターやシーンがそのままそこに現れ、別世界の中に本当に紛れ込んでしまったかのような楽しさを感じさせます(ホールの床に敷かれた柄入りの赤い絨毯の上というのがやや気にはなりますが)。日本からの持ち込みではなく、
手先の器用なインドネシア人造形作家達が手掛けたという展示作品の完成度は、本当にどれも素晴らしく、”ハウルの動く城”などは、日本では再現しきれなかったレベルとの話も納得の、圧倒的な存在感でそびえたっています。しげしげと眺めていると「煙が出るところを見たいですか?」と日本語で聞かれ、見たいと答えると早速操作をしてくれて、もくもくと巨大展示物の側面から煙が噴き出されてきました(下の写真、噴き出る煙がわかるでしょうか?)。15分に1回くらいでしか出せないのだそうですが、このようなアクションが組み込まれていることで、さらに実物味が増して感じられます。



 映画内に登場する建物を再現したいくつかの展示作品は、外観はほぼできているようではありますが、まだ中には入れず。もう一つまだ入れなかった”もののけ姫の森”では、外から見る森だけでもなかなかの出来栄えでしたが、完成すると内部を通ることもでき、”コトダマ”が見られたりもするのだそうです。



 舞台裏が好きな私は現状でもなかなか楽しめましたが、どっぷりジブリ作品を堪能したい人は、もう少々待ったほうが良いかもしれません。ラピュタの飛行船はまだ張られた幕の奥で製作中で、「いつ完成する?」と聞いたところ、「今日にはできているはずだったんですけど。」とのこと。「他にまだのものは?」と聞くと「"宮崎駿の仕事部屋"がまだです。」とのことで、原画の展示などが予定されているそうです。原画が見られなかったことは、今日の時点では残念でした。

 展示はホールの広いフロアーをぐるりと回る形で、観終わって奥の出口を進むと(
動線としては再び半周しなければならない位置でやや微妙です)、ギフトショップがあります。日本からそのまま持ってこられたジブリグッズが並べられ、種類は豊富でしたが、お値段が日本の倍くらい。例えば¥500のピンバッジがRp120,000。本展示会限定品のオルゴールだとのことで、店員さんがねじを巻きトトロの曲を聴かせてくれましたが、これまたなかなかのお値段。でも、ジブリの大ファンにとっては、ここでしか手に入らないとなれば、見逃せない一品かもしれませんね。



 さらに進んで出口手前には、森の中風に木のテーブルが置かれたカフェが設置されています。そこから会場外に出る際には、退場の印に再び手の甲にスタンプが押されます。
 出たところにステージが組まれているのが見え、
ジブリの映画音楽が奏でられていたら、かなり雰囲気アップして素敵だと思い、「いつ演奏があるの?」とスタッフに聞いてみたのですが「多分夜とか週末と思いますが、まだ決まっていないのでwebをチェックしてください。」とのこと。このようにところどころ、運営面にもまだ少々問題がありますが、これらすべてうまく機能すれば、なかなか素敵な展示会だと思います。

 
我々ジブリをよく知る日本人のみならず、たくさんのインドネシア人が興味を持ってジブリの世界を楽しまれることを期待します。


【開催日時】2017年8月10日~9月17日
【場所】The Ritz-Carlton Jakarta, Pacific Place Ballroom(4階)
【住所】Jl. Jend. Sudirman Kav.52-53, SCBD, Jakarta
【開催時間】10.00 am – 10.00 pm
【入場料】
 平日:一般 Rp.300,000   2~11歳/学生/65歳以上 Rp. 250.000
  土日祝: 一般 Rp.350,000   2~11歳/学生/65歳以上 Rp. 300.000
【Web】http://worldofghibli.id/



 なお、4月からすでに毎月、月頭の1週間、CINEMA XXIでジブリ映画の上映が行われていますが、それとは別に本展会期中、Pacific Placeモール6階にある映画館CGVで、”Ghibli Film Festival”としてジブリ映画が順次上映されるとのことですが、期間中の詳細な上映スケジュールが見当たらず、現状2作品が週末上映されているようですので、ご興味ありましたら、CGVの下記リンクページなどご参照ください。

"千と千尋の神隠し(SPIRITED AWAY)"
https://www.cgv.id/en/movies/detail/MOV3241/2017-08-19
"となりのトトロ(MY NEIGHBOR TOTORO)"
https://www.cgv.id/en/movies/detail/MOV3142/2017-08-19

 製作の遅れや運営面の不具合など、いろんな面である意味インドネシアテイストを感じつつも、ジャカルタでは普段味わうことのない、懐かしいような気分にもなるファンタジー空間で、楽しいひと時に浸ってみてはいかがでしょうか。

by A.K.I

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